Museu de Ceramica

その名の通りセラミック美術館である。予想を裏切る数と、展示物の質に驚かされる。
カタルーニャ理工大学の隣にあり、メトロのPalau Reial駅からとても近い。


美術館の前には庭園が広がり、人々の憩いの場となっている。館内へ一歩踏み入れて、まず目にしたのは天井からぶら下がる豪華なシャンデリア! 天井の装飾もすばらしく、これを見ただけでも来た甲斐があった〜と思ってしまう。

展示場ではまず先代のバルセロナ近郊の土器コレクションから始まる。セラミック美術館だから、そのまま茶色の土器の展示が続くのかと思いきや、急遽色付けされたタイルへと移行する。幾何学模様、人物のポートレイト、宗教的なイラスト、人々の生活風景などが描かれたタイルや食器(お皿など)がずらーりと永遠に続くんじゃないかと思ってしまうぐらい、数限りなく展示されているのだ。

作成された場所や年代によるトレンドの推移が面白い。人々の生活風景を描いたものは、その時代のファッションや慣習を垣間みれて楽しい。宗教に基づくものにはゴールドが使われていて、その重要性が伝わってくる。タイル館の後の方では近代の作家による作品が展示されていて、ピカソの作品も多数ある。

この美術館はタイル以外のコレクションもすばらしいっていうか、すごい。タイル館を後にすると(これだけでも長かったのに)まだまだ先が続くのだ。何世代も前の家具付きのゴージャスな部屋がいくつもいくつも展示されているのである。どの作品を見てもその装飾の細やかさと色表現力の美しさに驚かされ、またそれが薄暗い部屋においてあるものだから雰囲気も手伝って、現実と隔離された次元にいる気持ちになる。

とっても重厚な気持ちになりながら部屋を後にし、特別展示室へ向かう。そこには1880年代のアートから近代の物まで展示されている。突然のこの違いに瞬きしつつ、古い家具あたりの雰囲気と目の前にあるアートまでの時間差を埋められず、目眩する。

素朴なタイルから薄暗いアンティークから近代のアートまで・・・ この美術館はほんとにあなどれない。外観からは全く予想していなかった(予想できない)世界が広がっている。おすすめである。


1)建物そのものは平坦であるが、一歩中に足を踏み入れると・・・
2)大きなシャンデリアがお出迎え。


3)室内はこのような感じで、明るい日差しが入り込む。
4)壁に埋め込まれていたであろうタイル画。


5)吹き抜けを二階から眺める。
6)古い家具が並ぶ。


7・8)近代のアート。右の写真は扇。




http://www.museuceramica.bcn.es/english/home.htm

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